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海峡の街 [徘徊/旅行]

  瀬戸内海の西の出入口を見てみたいと、下関に行ってきました。何回か電車で九州へは出かけていても、列車は海底トンネルを通るので、海峡をゆっくり眺めたことがありませんでした。思った以上に幅が狭く、600mほどで、こんな水路で外海とつながっているのかと驚きました。潮の流れが勝敗に影響したという源平合戦の壇ノ浦の話(1185年)が思い出されました。


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 海岸の近くに、龍宮のような赤間神宮があります。明治以前は阿弥陀寺といって、海に没した安徳天皇と平家一門を祀っていたのですが、神仏分離で神社になり、「波の下にも都あり・・・」とのことで龍宮造りになっているそうです。境内には安徳天皇陵、七盛塚、芳一堂などがあります。ラフカディオ・ハーンの「耳なし芳一」はここの話だったのかと納得します。


 この辺りは赤間関または赤馬関ともいったそうで、下関は馬関ともいわれます。赤間神宮のそばには 1895年、日清戦争の講和会議の場となった春帆楼があります。李鴻章と伊藤博文、陸奥宗光らが集い、下関条約を締結した所です。だんだんとキナ臭い時代になってきます。


 水路のような海の向こうは九州です。各駅停車で下関の次は門司で、次は小倉、15分ほどで着きます。この海峡を遣唐使船や北前船、軍艦などが行き来していた姿が思い浮かびます。



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