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信州の夏休み [雑感]

 四十代のころ、八月の第1週になると夏休みをとって、毎年、長野県に出かけていました。中央高速道路で恵那山トンネルを抜けると別世界にきたような気がしました。湿気と気温がさがり、日常業務からも解放されて、爽快でした。


 高遠から北上して杖突峠に着くと、前方に八ヶ岳がみえ、眼下に諏訪湖から甲州への展望がひらけ、地形図をそのまま見渡している気分になります。正面にみえる霧ヶ峰を歩くと、槍ケ岳と富士山が左右に望めます。


 なぜ、あんなに毎年、信州に行っていたのか不思議なくらいですが、涼しさの誘惑が大きいのでしょうが、また、十代のころになじんだ詩の舞台でもあったからだと思えます。浅間山、千曲川、追分、美ヶ原などを巡り歩くのは、歌枕を旅するのと同じことです。


 少年のころ読んでいたのが、吉田精一『日本近代詩鑑賞』明治篇、大正篇、昭和篇という新潮文庫だった・・・今から思えば変なこどもだった。 成長して変なおじいさんになっただけだったかも知れないが・・・。



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茫洋とした話 [雑感]

 先日、東京に住む長兄がわが家に立ち寄ってくれたので、いろいろな昔のはなしを聞かせてもらいました。祖父の代のことは子供のころから断片的にでも身近に見聞きしていますが、「ひいじいさん」となるとイメージが湧きません。だれでも三代前になると百年近くまえになるので、霞がかかってきます。


 父方の曽祖父は安政2年(1855)に岡山県の美作あたりで生まれています。母方は安政5年に神戸で出生したようです。ちなみに桜田門外の変は安政7年です。


 兄は長男なので、退職後に時間があるので、役場や親戚などをたどって、調べた結果を弟たちに伝える義務感があるようです。おかげで親戚間の関係がやっと理解できるようになりました。


 このあいだまで読んでいた本では、正岡子規は明治28年、日清戦争に従軍記者で遼東半島にでかけましたが、帰国の船中で喀血し、急遽、神戸病院に入院し、その後、須磨で療養しています。


 わたしの母方の曽祖父も同じように須磨で療養していた時期があるようで、明治22年、どういう事情があったのか、須磨から前にみえる島へ渡って結婚したそうです。


 どこでどんな風に生きてきたのか、そして、その子孫たちはまた散らばって、いろんなところで生きています。 想えば茫洋とします。


#「生まれる前のはなし」https://otomoji-14.blog.ss-blog.jp/2014-10-16

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唄の題名 [音楽]

 今日、梅雨があけたそうです。蒸し暑くて、眠りにくい夜には、唄の題名を<A>から順に思いうかべてみることがあります。


  A hard day's night

  Browin' in the wind

  Chan chan

  Danny boy

  Edelweiss

  Fly me to the moon

  Georgia on my mind

  Hotel California

  I shot a sheriff

  Johnny guitar

  Killing me softly with his song

  ・・・・・・・・・・・・


 古い曲ばかりですが、すぐに幾つか思いつくのと、難しいのがあります。<K>は他に何があったか・・・適当なのが見つかりません。そして、・・・眠ってしまいます。


#「ポピュラー・ソング」https://otomoji-14.blog.ss-blog.jp/2015-01-29




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夏を流す [読書]

 今朝、玄関ドアを開けるとセミが一斉に鳴いていました。去年はいつ聞いたのか憶えていませんが、一昨年は7月9日でした。蝉しぐれにつつまれると梅雨があけた気になります。


 明治26年7月19日、26歳の正岡子規は芭蕉の足跡を追って東北へ向かいます。上野から青森まで、明治24年に鉄道が開通したそうです。『子規の音』(新潮社)の森まゆみさんは、その子規の行程を車で追いかけています。


  みちのくへ涼みに行くや下駄はいて (子規)


 その頃、石川啄木は7歳で渋民尋常小学校におり、野口英世は16歳で会津若松にいました。樋口一葉は21歳で下谷龍泉寺町で荒物や駄菓子を売っています。それぞれの人の、その後を思うと胸があつくなります。


  ずんずんと夏を流すや最上川 (子規)


 #「最上川のこと」https://otomoji-14.blog.ss-blog.jp/2020-07-29

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台風一過 [雑感]

 午後4時ごろから大風が1時間ほど吹いて、台風3号が通り過ぎていきました。どうもこの辺を横切ったようです。警報が解除されましたという防災放送が聞こえてきます。


 鮎を釣るひとたちは、時々、台風が来て川底をかき混ぜてくれると喜ぶようですが、崖崩れや川の氾濫のないことを願います。数年前、近隣で二階まで浸かった地域がありました。


 災害の記憶は地名などになって残っています。むかしから人が住まなかった場所は何十年か何百年かごとに被害を受けるような土地なのかも知れません。そんな場所に新興住宅地ができたり、老健施設ができています。


 ひとの知恵を充分にめぐらせて、道理に適った行いができるように成りたいものです。想定外とはなるべく言いたくない・・・。



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