秋の散歩 [徘徊/旅行]
やっと秋らしい爽やかな気候になったので、午後、数ヶ月ぶりに志原海岸を散歩しました。歩いても汗もかかず、海からの風が気持ちよく感じられます。波の音が規則的に聞こえ、沖に大きな船が間隔をおいて連なっているのが小さく見えます。
波打ちぎわには 30メートル程おきに 10人ほどの釣り人が立っています。この季節、アオリイカでも狙っているのかもしれません。道にはこの間からの台風のためか枯れ松葉が敷き詰めたように落ちています。歩くたびに松の香りに包まれます。
頭上ではトンボが群れて、不規則に飛んでいます。空はうす青く、雲は水平線のほうにしか見えません。目の前を蜂が横切っていきます。
歩くにつれて、少し夕焼けになってきました。帰り道では風が顔にあたります。道のそばの民家の庭には昼顔が咲いています。少し休憩していると、あたりはすっかり暗闇になっていました。まだ 5時半でした。釣瓶落としといっても通じなくなっているかもしれませんが、暑い、アツイと言っているあいだにも、いつのまにか秋は進行していたようです。
人に似て猿も手を組む秋の風 (浜田洒堂)