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春の音 [音楽]

 桜の便りが聞こえ始めています。天気は曇っていても冷気は感じず、冬は去ったと体感できます。


  春の木木光のうちに揺れみだれ

       きらめき騒ぐ美しさ見よ (窪田空穂)


 なんとなく陽の光が明るくなると心が弾むものです。シューマンの「春」という交響曲は高らかなファンファーレで始まります。春の訪れを宣言するような音です。聴いていてウキウキしてきます。先日はバーンスタイン指揮、ウィーン・フィルの CDをかけてみました。バーンスタインが指揮台で飛び跳ねているような演奏でした。


 聴きほれる演奏は時間を忘れますが、気に入らない演奏は退屈で長く感じられます。だいたい歌謡曲やジャズは1曲、3~10分位で、それ位が人間が集中できる限度なのでしょう。ボクシングも1ラウンド3分、相撲も4分取れば水入りです。クラシック音楽で1楽章が 20分もあるのは余程ひき込まれる演奏でないと飽きてしまいます。


 映画『アマデウス』で音楽を聴きながら皇帝がアクビをする場面がありましたが、聴衆の気持ちがキレないような演奏をしてもらいたいものです。


 音楽を聴いてみようとした時には気分で曲を選択しますが、それが思ったほど感心できないこともあれば、予想以上に心になじむ場合もあります。また完璧な演奏で満足するかと思えば、完璧すぎて息苦しく感じることもあります。音楽と人との関係も対話のように流動的なものなのかも知れません。


 音楽という人工的な音ではなく、自然にもあちこちに春の音が聞こえています。


#「綺羅 星のごとく」https://otomoji-14.blog.ss-blog.jp/2020-04-20


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