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連載エッセイの楽しみ [読書]


 新しい年を迎えましたが、早々の大地震で、2024年はどんな年になるのか不安になります。年始におおまかな1年の予定を考えますが、3月には持病の治療が済み、ある程度の旅行はできそうなので、久しぶりに何処かへ行ってみようとか、故郷の兄や叔母たちのご機嫌伺いもしたいし、子どもや孫たちと会う機会も設定しようなどと思いを巡らせます。



 8月にはこのブログも丸十年になります。いつの間にか生活の一部となり、今週は何を書こうかという気持ちが生活の張り合いになっています。



今年は何を読もうか? だんだん現役のお気に入りの著者が少なくなっています。長年、雑誌や週刊誌などにエッセイやコラムを連載し、数年ごとに単行本として出版されるのは、好みの著者の場合、待ち遠しいものです。古くは司馬遼太郎が「週刊朝日」に書き続けた「街道をゆく」とか、洲之内徹が「芸術新潮」に綴った「気まぐれ美術館」、吉田秀和が「レコード芸術」に載せていた「今月の一枚」、丸谷才一の「オール讀物」のエッセイ、高島俊男の「週刊文春」の「お言葉ですが・・・」シリーズなどが思い浮かびます。リアル・タイムではなくても、単行本や文庫本になってから読んで、既刊のものを集めたりもしました。



 これらの著者は亡くなっていますが、「映画を見ればわかること」は川本三郎が 2001年から現在も「キネマ旬報」に連載しているシリーズです。3年毎くらいに単行本になっているので、そろそろ次が出る頃だろうと、時節になると本屋に行くたびにチェックしていたのですが、6冊目が『映画の木洩れ日』(キネマ旬報社)という題で出版されていました。



 映画館へはもう何十年も行っていないのですが、川本三郎の映画の本は映画を観なくても楽しめるのは不思議です。映画の内容が周辺の事情や歴史とともに記されているので、エッセイを読むと映画を一本観たような気分になります。読者を飽きさせない話題と話術があるのでしょう。



 また、「週刊新潮」の連載コラムで片山杜秀が書く「夏裘冬扇」がおもしろいと評判のようで、今回、『歴史は予言する』(新潮新書)として刊行されたそうです。片山杜秀の本は昨年、『11人の考える日本人 吉田松陰から丸山眞男まで』(文春新書)を読んだので多少食指が動きます。年末恒例の毎日新聞の書評者が薦める 2023年「この3冊」がどんな本を挙げるのか期待していたのですが、興味を惹かれるものが少なく落胆していたのですが、これでとりあえず、楽しめそうな本が2冊見つかったので一安心です。



 今年も本を読んだり音楽を聴いたり、穏やかに暮らしたいものですが、地震など、今年はどんな自然災害があるのかと年初めから不安になります。


#「映画は読んでいる」https://otomoji-14.blog.ss-blog.jp/2014-09-25

#「何を考えていたのか?」https://otomoji-14.blog.ss-blog.jp/2023-06-16


映画の木洩れ日

映画の木洩れ日

  • 作者: 川本三郎
  • 出版社: キネマ旬報社
  • メディア: 単行本

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コメント 10

(。・_・。)2k

明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします
by (。・_・。)2k (2024-01-03 13:55) 

爛漫亭

(。・_・。)2kさん、今年も良い写真を
楽しませてください。
by 爛漫亭 (2024-01-03 14:32) 

そら

あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いいたします。
by そら (2024-01-03 18:08) 

爛漫亭

 そらさん、おめでとうございます。
今年が良い年になりますように。
by 爛漫亭 (2024-01-03 19:30) 

tai-yama

新聞社の進める3冊も選定がいまいちみたいで・・・
本も値段が上がっているのでますます本離れがすすんでしまい
そうな予感も。歴史街道なんか680円だったのが今や840円ですし。
by tai-yama (2024-01-03 23:51) 

爛漫亭

 tai-yamaさん、おめでとうございます。本も雑誌も
netになるのでしょうね。視力が低下しても拡大や読み
上げで対応できるし、本箱も不要。
枕にはできませんが・・・。
by 爛漫亭 (2024-01-04 08:38) 

mm

おはようございます^^
さすが読むご本が違っていらっしゃる。今年は歴史小説の合間に、源氏物語を深読みしようかと考えています。何しろわたくしの読書はザーッと読んで「読んだ!」ですから^^
たまにはしっかり頭に入れながら読もうかなっと^^
by mm (2024-01-07 06:26) 

爛漫亭

 mmさん、好みの本は楽しいですね。わたしは最近は
文庫本の文字が小さくて読めず、家内に朗読してもらっ
ています。瀬戸内寂聴訳『源氏物語』も数年前に1日
20ページずつ朗読してもらいました。昔の人も印刷の
なかった時代は写本をみんなで朗読しあったのでは
ないでしょうか。
by 爛漫亭 (2024-01-07 09:41) 

そらへい

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
すっかり正月気分で見落としておりました。
毎日が正月休みの毎日
年明け後「男はつらいよ」シリーズを見直したり
読書、いつもの散歩で過ごしています。
好きな作家の作品やエッセイ、音楽、映画などに
浸っている時間は幸せですね。
今年もよろしくお願いします。
by そらへい (2024-01-10 19:05) 

爛漫亭

 そらへいさん、おめでとうございます。大変な年明け
でしたが、1995年の阪神淡路大震災を思い出します。
なんとも言いようがありません。ただただ平静な日々を
願うばかりです。
by 爛漫亭 (2024-01-10 20:00) 

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