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揚げひばり [音楽]

 春らしい曲だなと思うのは、ヴォーン・ウイリアムズ(1872-1958)の『揚げひばり(The lark ascending)』です。イギリスへは行ったことがないので、どんな風景なのか分かりませんが、遠くの揚げひばりのさえずりを聴きながら、まどろんでいるような気分です。

 彼の曲では『グリーンスリーヴズによる幻想曲』が知られていますが、他にも交響曲が9曲もあったり、いつかラジオで『バス・チューバと管弦楽のための協奏曲』という飄々とした味わいの曲もきいたことがあり、興味深い作曲家です。
 
 万葉集の「うらうらに照れる春日にひばり上がり心悲しもひとりし思へば (大伴家持)」を憶い出します。

 オスのひばりは高くまい昇ってさえずり、自分のテリトリーを主張しているそうです。ひばりにとっては、のどかとはいいにくい情況なんでしょうね。



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飯蛸の季節 [食物]

 数日前、新聞をながめていると、イイダコが話題になっていました。イカナゴとともに瀬戸内海の春を感じさせる食べ物です。こどもの頃には、鍋一杯に煮て、飽きるほど食べました。

 飯蛸に飯なき春の寒かな

 飯蛸や浪の淡路の浅みどり

 と紙面には高井几董(1741-1789)の句が紹介されていました。与謝蕪村の弟子筋のようです。

 水に落し椿の氷る余寒哉

 という句もあるようです。 1789年といえば、フランス革命の年として憶えていますが、そのころ本邦では飯蛸をシコシコ食べていたのかと思うと、微笑ましい限りです。



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熊野もうで [読書]

 今日は天気が良かったので、初詣にでかけました。ここ何年かは熊野本宮大社に詣でていますが、昨年に比べると、参道の石段がきつく感じられました。その年の心肺機能の評価になりそうです。

 大社は今は山の上にありますが、明治22年に水害で流されるまでは音無川、岩田川、熊野川が合流する中州にあったそうです。なぜ、それまで流されなかったのかのほうが不思議です。

 神坂次郎『熊野御幸』(新潮社)は1992年に刊行された少し古い本ですが、建仁元年(1201年)、後鳥羽上皇の熊野御幸に随従した藤原定家が記した『後鳥羽院熊野御幸記』をもとに、当時の熊野詣のようすを書いた愉快な内容です。

 「夜、寒風枕を吹き、咳病忽ち発し、心神甚だ悩む。此宿所又以つて荒々し」というような旅で、定家は御幸の先駆けをして、食事や宿舎のだんどりなどをする役目です。 いつの時代も宮仕えはたいへんだなと苦笑します。

 

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野球少年のまぼろし [スポーツ]

 今日は立春です。冬至から春分への中間点ということになります。毎年、プロ野球のキャンプが話題になり始めます。期待の新人は活躍できるだろうか? ひいきチームの戦力はどうだろうか?  

 最も古い記憶は、与那嶺、川上、水原監督の時代です。巨人は明石球場でキャンプをしていました。 天覧試合のときは、まだ自宅にテレビがなく、親戚の家で長嶋のホームランを観ました。

 野球まんががいろいろあって、寺田ヒロオ『スポーツマン金太郎』などをよく読んでいました。従兄弟たちと野球盤というゲームで遊びました。 野球カードもありました。

 大人になって、出張の夕方、所沢の西武球場で東尾と鈴木啓示の投げ合いをみました。野球場は天才たちの競演場です。

 しかし、スター選手が挙って大リーグへ行くようになって、すっかりプロ野球に興味がわかなくなりました。

 きのうからのニュースを聴いていて、ドラフトで巨人から指名されなかった清原の茫然とした表情を憶い出しました。

#「たかが野球、されど5人」https://otomoji-14.blog.ss-blog.jp/2019-07-22


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