ねころんで新書 [読書]
本屋さんに「図書」(岩波書店の PR雑誌)が置いてあったので、もらって来ました。岩波新書創刊80年記念で <はじめての新書>という特集号です。いろんな人が新書にまつわる文章を寄せています。
たとえば、津野海太郎は『戦争と読書ー水木しげる出征前手記』水木しげる・荒俣宏(角川新書)、『英語でよむ万葉集』リービ英雄(岩波新書)、『哲学者の誕生ーソクラテスをめぐる人々』納富信留(ちくま新書)の3冊を取り上げています。
十代の頃から五十年以上にわたって、興味にまかせて、いろいろな新書を読んできましたが、どんな本が記憶に残っているかと思い浮かべると、案外、内容まで憶えているのは多くないようです。
鯖田豊之『肉食の思想』(中公新書)
本川達雄『ゾウの時間 ネズミの時間』(中公新書)
M・ピーターセン『日本人の英語』(岩波新書)
大平健『やさしさの精神病理』(岩波新書)
水野和夫『資本主義の終焉と歴史の危機』(集英社新書)
題に誘われて、つい手に取り、読みとばしてしまう新書が多く、思い出せば、そんな本もあったなぁという程度なのがほとんどです。
今年は何から読もうかと、「図書」の近辺にあった加藤周一『羊の歌ーわが回想』(岩波新書)を買ってきました。1966−67年に「朝日ジャーナル」に連載され、68年に岩波新書になったものです。その頃、読まずに過ぎてしまって・・・頭の片隅に残ったままになっていたものです。言わば旬を過ぎた食物のような、岩波古書です。
私も若い頃は、知的な体裁とタイトルに惹かれて
新書をよく手にしましたが、
案外記憶に残っていない事が多いと
かねがね思っておりました。
「羊の歌」も読んだはずですが
中身は忘れてしまいました。
読み直して思い出せれば良いのですが。
by そらへい (2019-01-06 21:06)
一番最後の集英社新書のは、知りませんでした( ̄◇ ̄;)
『やさしさの精神病理』、高齢者に席を譲らないという
〈やさしさ〉、といったものも論じてたような(@_@;)
by middrinn (2019-01-06 22:19)
最近は新書があふれていますね。つい
ソソラレテ買ってしまいますが、何か
お手軽なツクリなのが多い感じがします。
年末に読んだ片山杜秀『平成精神史』
(幻冬舎新書)も期待したほどの出来では
なかったように思います。
『やさしさの精神病理』などは読後に
目からウロコの快感がありました。
by 爛漫亭 (2019-01-07 21:33)
ご訪問 & nice! & コメントありがとうございました。
『ゾウの時間 ネズミの時間』は名著ですね。
古畑さんの『血液型の話』も良かったのですが、確か絶版。
無量塔 蔵六『ヴァイオリン』、芥川也寸志『音楽の基礎』もおすすめです。
by センニン (2019-01-08 20:07)