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「だらしない」と「ふしだら」 [読書]

   サンザカ(山茶花)がサザンカになったように、語順が入れ替わった言葉(倒語)はいろいろあるようです。堀井令以知『ことばの由来』(岩波新書)を見ていると、「だらしない」は「しだらない」からきているとのことです。そして「ふ しだら」という言葉とも関係があるそうです。


 では「しだら」とは何か? これには諸説があるようです。神楽などで手拍子のことを「しだら」と言うそうで、それが転じたという説。また、サンスクリット語の経典という意味のスートラ(修多羅)からとの説。著者は「締まり」のことであると見るのがよいと書いていますが、文献的な根拠は示していません。また一方、自堕落からきたという説もあります


 関係ないかもしれませんが、「設楽」というマラソン選手がいます。「したら」とよみます。地名にも設楽という場所が愛知県にあります。この「したら」はどんな意味なんでしょう? 漢字をみると何か音楽に関係がありそうな字面ですが、不明です。


 「しだらない」と「ふしだら」、ともに規範から外れている状態・・・拍子のない音楽も規範からはずれて、だらしない? 


 「しだらない」という言葉はそんなに古い言葉ではないようですが、だんだん成り立ちが分からなくなります。ただ、「だらしない」が「しだらない」から変化したというのは確かなようです。


 設楽選手はしだらなくはなく頑張っているようです。また走る姿を観戦したいものです。



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