温かい三が日でした。行きがかりで神戸で新年を迎えることになり、偶然に初日の出を目にすることができました。朝寝坊なので、この年になるまで見た記憶がありません。もしかしたら仕事で当直をしていて、眺めたこともあったのかも知れませんが、憶えていません。


 ドビュッシーの管弦楽曲に『海』(1905年)というのがあって、日の出の情景が音で印象的にとらえられています。フランス音楽の精華と思えます。

 1913年、神戸港から島崎藤村は世間から逃れるように、フランスにむけて出航します。河盛好蔵『藤村のパリ』には、たしか藤村が三年ほどいたパリでドビュッシーを聴いたようなことが書いてあった記憶があります。

 今年がどんな年になるのか、初日の出を眺めながら、ひととき感慨にふけりますが、いずれにしろ、日々の仕事をこなしていくほかありません。

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