年の始めに [雑感]
また、一年が始まりました。年齢を重ねてくると新年の感慨も薄れてきます。もう大方のものごとは見てきたような気もします。ただ、この一年どう生きてゆくか、多少不安な気持ちも湧いてきます。
老妻の叱咤(しった)の声にて年明けぬ
一家といふはかくて保つか (筏井嘉一)
今年の初夢は、どこか海のそばを車で走りながら、帰り道が分からなくなって茫然としているところで目が覚めました。どうして夢の中ではいつも困った事態に陥るのでしょう。大抵は夢でよかった・・と起き上がります。
老いぬれば夢のゆめとも言ひつべき
はかなき夢を多く見るかな (窪田空穂)
雪のため遅れて、二日に次男一家が来訪しました。しばらく会わないうちに孫たちは成長しています。いつのまにか息子は中年になり、父親の分担をこまめに果たしています。ばあばはちゃっかり孫の遊び相手になっています。
赤き実を咥(くは)へ一月の鳥日和(とりびより) (阿部みどり女)
穏やかな三が日も過ぎ、また一年がめぐり始めました。やはりコロナ感染者数は増加しつつあります。今度の波はどの程度になるのでしょうか? ウイズ・コロナの生活はいつまで続くのでしょうか? 体力のあるうちに出かけてみたい場所もいくつかあります。日々、体操を欠かさず、筋力の維持に努めています。
よみがへり芽を吹く春の来ることを
知らぬさまにて冬木しづけし (川田 順)