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新型コロナ・ワクチンの可能性 [雑感]

  いよいよアメリカ、イギリス、ロシアなどで新型コロナ・ワクチンが投与され始めるようです。日本でも投与に向けての法整備が整ったようです。今度のワクチンは病気の出現からほぼ1年で実用化されるという猛スピードの開発で、今までにない発想や技術が用いられているようです。


 アメリカのファイザー社のはメッセンジャー(m)RNAワクチンと呼ばれるもので、コロナウイルスの表面突起をウイルスの目印に利用し、突起を作る「設計図の鋳型(mRNA)」をワクチンとするものです。ワクチンを投与された人はその設計図に従って自分の体でコロナウイルスの「突起成分」を合成します。


 その結果、ワクチンを打った人には変な「突起成分」が体の中に出現するので、それを外敵・異物として排除しようとする働きが生まれ、突起を持つコロナウイルスへの防御となります。


 設計図(DNA)または設計図の鋳型(mRNA)を人体に投与して、人に物質を作らせようという技術は、とてつもなく応用範囲の広いものです。ワクチンの設計図は一時的で、分解されてしまいますが、分解されないようにすれば、人体改造ができます。


 たとえばアルコールが飲めない人に分解酵素を作る設計図を投与すれば、その人は自分で分解酵素を作るようになり、アルコールが飲めるようになります。糖尿病のインスリンのように病気には何かが足りないことで起こるものが無数にあります。自分に足りないものを自分で作るという画期的な治療法になります。また免疫を作るという面では癌治療にも応用できそうです。農業や畜産にも利用できそうです。


 新型コロナウイルスへのワクチンという大義名分のもと、一気に遺伝子(設計図)を使う治療が一般化し、何億人という人たちに投与され、効果が検証されます。今回のワクチン開発に用いられた発想や技術、経験はポスト・コロナ時代の「新しい治療薬」の開発への製薬会社の戦いの武器となることでしょう。短期的および長期的にどの程度の副作用が出るのかも億人単位の規模で調査可能です。


 では今、国産のワクチンはどうなっているんでしょう? 食料の自給率と同じように、ワクチンの自給も生き抜いていくためには必要だと思われます。中国はワクチンを外交の取引に使おうとしているようです。


#「ネアンデルタール人の面影」https://otomoji-14.blog.ss-blog.jp/2020-10-24

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