お盆の台風 [雑感]
台風10号が足摺岬の付近に近づいているようです。当地では昼頃から雨が降ったり止んだりしています。お盆の行事や、帰省など人の移動の多い時期なので、影響が大きそうです。
わたしも先日、兄の初盆に出かけてきました。8歳年上なので、最も古い記憶でも兄はもう高校生でした。思い出すいくつかは、町の映画館に連れて行ってもらい、どんな映画だったかは憶えていませんが、西部劇の予告編があったのだけ記憶に残っています。
須磨の水族館にも連れて行ってくれました。どんな魚が泳いでいたのかは覚えていませんが、その時、ソフトクリームを食べさせてもらって、こんな美味しいものがあるのかと感激しました。
小学校高学年の夏休み、大学生の兄のアパートに泊まり、銭湯の帰りに西宮球場の外野席で初めてプロ野球のナイターを観戦しました。芝生の鮮やかな緑が目に焼き付いています。
わたしが中学生になり、祖父が腕時計を買ってくれました。兄はそれを見ると、「おまえにはもったいない、オレのと変えろ」といって新品を取り上げました。その時計がわたしに返ってきたのは、わたしが高校生になったときでした。
1965年、兄は結婚し、神戸に住む兄の家を足場に、高校生のわたしは三宮にでかけ、『サウンド・オブ・ミュージック』や『ドクトル・ジバゴ』といった映画を観ました。
それからも、いろんな事があった・・・と兄の生きてきた行路を振り返ります。1995年の阪神淡路大震災では、兄たちの住んでいたマンションが被害を受け、建て替えを余儀なくされました。その後、兄の勤めていた会社は他社と合併してしまいました。
兄弟というのは、近いだけにいろいろな葛藤のあるものですが、過ぎてしまえば、まあ、しょうがないかと納得するほかありません。
今度の台風は、なんとか被害が少なく通り過ぎてほしいものです。予想進路の足摺岬や宿毛、大洲へは十年程前に出かけたことがありますが、大洲は昨年、洪水の災害にあったばかりです。
「寅さん」映画では、嵐寛寿郎が大洲の殿さん役で出ていました。古くは連続テレビ小説「おはなはん」の舞台にもなった城下町で、あのテーマ曲を耳にしながら高校へ通いました。そういえばあの歌は後年の「さくら」が唄っていました。
やれやれ・・・窓の外から、当地の山間部の温泉地に川の氾濫の危険性があり、避難勧告がでたという放送が聞こえてきました。山では雨が続いているようです。