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七つだち [読書]

 旧暦の季節感や、昔の時刻の呼び方を身につけるのは、なかなか難しいものです。池内紀『東海道ふたり旅 道の文化史』(春秋社)を読んでいると、「お江戸日本橋 七つだち・・・」という唄が出てきます。「七つ」とは早朝 4時ごろだそうです。暗いうちに出立して、十里先の戸塚に最初の宿を取るのが一般的だったようです。日の出は高輪あたりで「明け六つ」です。


 12時頃が「九つ」、2時頃が「八つ」と鐘の音で知らせる。ですから 2時頃は「お八つ」の時間です。「暮れ六つ」で日が沈む。


 また十二支で言えば、前回の小説家・佐藤正午の正午は昼の 12時で、夜中の 12時は正子です。丑は真夜中。落語などでおなじみですが、はっきりとは理解していない、またすぐ忘れてしまうことが多いようです。


 ふつか、みっか、というふうに日本では日のことを「か」と言います。「か読み」から「こよみ・暦」になったそうです。


   梅 若菜 鞠子の宿のとろろ汁 (芭蕉)


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東海道ふたり旅: 道の文化史

東海道ふたり旅: 道の文化史

  • 作者: 池内 紀
  • 出版社: 春秋社
  • 発売日: 2019/01/07
  • メディア: 単行本

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