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熊野もうで [読書]

 今日は天気が良かったので、初詣にでかけました。ここ何年かは熊野本宮大社に詣でていますが、昨年に比べると、参道の石段がきつく感じられました。その年の心肺機能の評価になりそうです。

 大社は今は山の上にありますが、明治22年に水害で流されるまでは音無川、岩田川、熊野川が合流する中州にあったそうです。なぜ、それまで流されなかったのかのほうが不思議です。

 神坂次郎『熊野御幸』(新潮社)は1992年に刊行された少し古い本ですが、建仁元年(1201年)、後鳥羽上皇の熊野御幸に随従した藤原定家が記した『後鳥羽院熊野御幸記』をもとに、当時の熊野詣のようすを書いた愉快な内容です。

 「夜、寒風枕を吹き、咳病忽ち発し、心神甚だ悩む。此宿所又以つて荒々し」というような旅で、定家は御幸の先駆けをして、食事や宿舎のだんどりなどをする役目です。 いつの時代も宮仕えはたいへんだなと苦笑します。

 

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