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おない年のひと [読書]

 嵐山光三郎『文人悪食』(マガジンハウス)を読んでいて、意外に思ったのは谷崎潤一郎(1886-1965)と石川啄木(1886-1912)が同い年だったということです。石川啄木は明治に亡くなった人ですが、谷崎はわたしが中学生のころ、「サンデー毎日」に『台所太平記』という小説を連載していました。『瘋癲老人日記』も新刊書でした。


 啄木は 24歳で歌集『一握の砂』を出版し 26歳で結核で他界しています。因みに『文人悪食』には <寺山修司は、啄木の歌、/たはむれに母を背負ひて そのあまり軽きに泣きて 三歩あゆまず/に関して「これは母を背負ひて捨てにゆく歌だ」と解釈した。啄木は終生母を恐れていたのである。啄木の特質は、自分が加害者でありながら被害者になる技術である。>と書かれています。


 谷崎は啄木の『一握の砂』と同じ年に「刺青」を発表しています。谷崎の作家寿命の長さに驚きます。


   では、自分と同い年の人(1948年生まれ)はどんな顔ぶれなんだろうと調べてみると、相撲取りでは輪島、三重ノ海、プロ野球では江夏豊、堀内恒夫、門田博光、水泳の木原光知子などで、スポーツ界ではもう遠い昔の人たちばかりです。
 
 
  歌手では都はるみ、沢田研二、いしだあゆみ、五木ひろし、井上陽水などで現在も現役の人もいます。ピアニストの内田光子。マスコミ関係では糸井重里、作家・評論家では橋本治、加藤典洋、劇作家のつかこうへい。宇宙飛行士の毛利衛、ノーベル賞の吉野彰、ゾウの時間の本川達雄。政治関係では菅義偉、鈴木宗男、舛添要一など。
 
 
  こう並べたところで、何が分かるというものでもありませんが、概してスポーツ、芸能関係の人たちの存在感が目立つかなというのと、案外、他界した人も多いなと気がつきます。
 
 
  友がみなわれよりえらく見ゆる日よ
  花を買い来て
  妻としたしむ    (啄木)
       

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middrinn

学年なら村上春樹も一緒なのかな(@_@;)
by middrinn (2020-06-01 14:06) 

爛漫亭

 学年なら、林望、ユニクロ・柳井 正、佐藤B作
などもいます。マドンナといえる人が見当たらない
のは残念!
by 爛漫亭 (2020-06-02 08:54) 

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