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映画の中の風景 [読書]

  今日は青空が見えて、羊雲が浮かんでいます。風が乾いていて、秋の気配を感じます。夏休みが終わったと思ったら、近隣の小学校ではもうインフルエンザが流行っているそうです。


  小狐の何にむせけむ小萩はら (与謝蕪村)


 このあいだ買ってきた、川本三郎『銀幕の東京』(中公新書)を読んでいると、小津安二郎の映画『東京物語』で娘・杉村春子が営む美容院は、浅草の吾妻橋のあたりの路地裏を模したセットだそうです。また、息子・山村聡の「平山医院」の場所は足立区千住で、東武伊勢崎線堀切駅の近く、荒川土手の下とのことです。



 このあたりは昭和6-7年ごろ永井荷風がよく散策した場所だそうで、小津の日記では昭和28年4月、彼は「荷風全集」を買って読み、その後、荷風が好んで歩いたところへ、ロケハンに出かけているそうです。


 かって、わたしの息子も千住に住んでいたことがあり、あの辺りは何度か歩きましたが、いま思えば『東京物語』の中を彷徨いていたのかと、過ぎにしかたがよみがえります。


 川本三郎は「あとがき」に「個人的な思い出になるが、昭和二十九年の冬休み、小学校四年生の私は、兄たちと一緒に築地の東劇にアメリカ映画「ホワイト・クリスマス」を見に行った。映画そのもののきらびやかさもさることながら、映画の帰りに見た築地川に映るネオンの美しさと銀座のにぎわいが忘れられない。はじめてのロードショー体験であり、はじめての銀座体験だった。」と書いています。


  ひぐらしはさびしきものか淡々(あはあは)と

     過ぎにしかたのよみがへりくる (北 杜夫)



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