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名前の記憶 [読書]

 昨夜、ひさしぶりに旧友と電話で話していると、「仕事はどうしているの?」と聞くので、「最近は、おもに午前中に働いている」というと、「昼からはどうしているの?」と重ねて訊いてきます。「昼寝してるよ」と答えると、「そりゃーボケるよ」と心配してくれます。


 友人が危惧するまでもなく、だんだんと名前がふと出てこなくなりました。画像や性質はよく分かっているのに、名前だけが憶いだせない。内容は熟知しているので、アレコレと説明して、まわりの人に思いだしてもらいます。頭の中では、そのものの実態が重要ですが、頭の外では名前がないと話しがすすみません。


 なんとか、一度おもいだすと、しばらくはダイジョウブです。 名前なんぞはラベルに過ぎないと強がりをいうのですが、時々、意識的に思いだしては、心の中で、念仏のように名前を唱え、記憶を強化しています。


 そういえば先日買った本の題は『記憶の海辺』(青土社)でした。1940年、姫路生まれのドイツ文学者・池内 紀の自伝です。 安岡章太郎の小説『海辺の光景』は「カイヘンのコウケイ」で、村上春樹は「ウミベのカフカ」ですが、これはどう読むのでしょう。 ペラペラと眺めてみると、海辺に座っている F. カフカの写真が載っていました。



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