百年前のこと [読書]
野山は新緑で生気に満ち、街路はツツジが満開です。しかし、ここのところう風が強く、うららかな陽気の日が少ないようです。
てふてふが一匹韃靼海峡を渡つて行つた。 (安西冬衛)
今年はロシア革命から百年ということなので、最近でた岩波新書『ロシア革命 破局の8か月』(池田嘉郎)を読んでみました。かってソ連という国があったことは子供たちはもう知らないかもしれない。
「運命の年、一九一七年には二度の革命が起こった。二月革命と十月革命である。二月革命で何が起こり、どのようにして十月革命に立ち至るのか。これが本書の叙述の内容になる。」とのことで、「言論の自由、人身の不可侵、私的所有権・・・・・同時代の西欧諸国がともかくも備えていたものを、ロシアにも揃えようという」二月革命後の「臨時政府の試みはあえなく挫折した。」 十月革命に行きつく8か月を丹念に追いかけています。
歴史の吟味は滋養になります。最近、きな臭くなってきた半島情勢も、どこかで百年前とつながっているように思えます。
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