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それなりに新年 [読書]

 年がかわって十日が経ちました。去年はいろいろあったな・・と感慨に耽り、ことしはどんな一年になるのかと思いをめぐらせます。正月には孫たちがやってきて、小学三年生が将棋を指そうというので、思い出しながら始めましたが、飛車を取られ、劣勢となり、真剣に考えてやっと勝ちました。そういえば百戦錬磨の加藤一二三九段が14歳に負けたのは、なんとも脳の不思議です。

 囲碁ソフトには人間はもう誰も勝てないのがあるそうです。人工知能が進化し、自動車の自動運転が一般化すれば、車は運転を間違わないので、対人事故では、はねられた人が事故の原因として訴えられる可能性もあるようです。

 正月休みのあいだ、講談社文芸文庫ワイドというのが最近できて、数冊出版されていますが、野呂邦暢『草のつるぎ』を読んでいました。昭和48年に発表された小説で、著者の自衛隊体験を核にした話しです。そのころわたしは最終学年で終日、本を読む生活でした。

 「いつのまにかぼくは最前列になっていた。前の連中は号笛に促され小銃を手に次々と草にのみこまれて行く。しばらくは上半身が草をかきわけるのが見えている。」

 触感や臭いや光や風や、身体的な表現に満ちています。ひとはからだで生きているとでも言えばよいか、匍匐訓練は人工知能とは別世界です。勿論、現在では人工知能を最も進めているのが軍事関連なんでしょうが・・・。 AI と戦う人間に勝ち目はあるのか? など愚問でしょう。

 今年もやっぱりいろんなことがあるのでしょうが、それなりに生きてゆくしかないでしょう。



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