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ネアンデルタール人との関係 [読書]

 三連休で、家内が孫の守に出かけたので、こころ静かに読書三昧です。以前に買っておいた S. ペーボ『ネアンデルタール人は私たちと交配した』(文藝春秋)を読んでいます。

 1955年、スウェーデンに生まれた著者は13歳のときエジプトを訪れ、古代の歴史に夢中になる。ウプサラ大学でエジプト学の研究を始めるが、その歩みがあまりにも遅く、自分の好みにあわないことを悟る。生化学者の父親の影響もあって、医学部に入り、免疫学の教室に籍を置く。

 そしてミイラの中に、DNA分子は残っているだろうか? という疑問にたどりつく。丁度、PCR という DNA 増幅技術が発達する時機でした。 アルプス氷河でみつかった 5300年前のアイスマンの DNA 分析、次いでネアンデルタール人の分析へと進んでいきます。

 自分がたどってきた研究の失敗や成功を、個人の生活や研究者の生態をからませて書いており、巻を措くあたわざる科学読物です。 「約5万年前にアフリカを出た現生人類は、中東でネアンデルタール人の遺伝子を取り込んで、世界中に広がっていったことの証拠が明らかにされた」という壮大なものがたりです。

#「ホモ・サピエンスの嘆き」https://otomoji-14.blog.ss-blog.jp/2017-08-07


ネアンデルタール人は私たちと交配した

ネアンデルタール人は私たちと交配した

  • 出版社: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/06/27
  • メディア: 単行本

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