空と海の道 [読書]
鷹ひとつ見つけてうれし伊良湖崎 (松尾芭蕉)
貞亨四年(1687年)、芭蕉は渥美半島の村に流刑となっている愛弟子・杜国を訪ね、再会を喜びます。その後、鳥羽から吉野へと伴に旅をします。
伊良湖岬は鷹の渡りが見られ、秋に南へゆくハチクマなどの勇姿が望めるそうです [ 樋口広芳『鳥たちの旅 渡り鳥の衛星追跡』(NHKブックス)] 。
明治31年、大学生だった柳田国男は伊良湖岬に逗留中、流れ着いた椰子の実をみつけます。帰京後、そのことを島崎藤村にはなし、「名も知らぬ 遠き島より・・・」の詩が生まれたそうです。
空にも海にも見えない道があるのですね。
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