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転石の途中 [読書]

 『転がる香港に苔は生えない』を書いた星野博美に『コンニャク屋漂流記』(文藝春秋)という本があります。五反田に住む著者が祖父の出身地である千葉・外房の漁師町とのつながりを調べるうちに、その村の住民が江戸時代に紀州から魚を追いかけてやってきた移住者であったことがわかります。

 ルーツをもとめて和歌山市加太へ、湯浅へと探索しますが、あと一歩で・・・途方にくれます。この本を読むと、昔の人も、案外、転がる石のように生きていたことがわかります。

 だれしも、父母・祖父母の代まではだいたい想像がつきますが、それより以前のご先祖のことは、分かったような分からないような、霞のかなたになってしまいます。いずれにせよ、みんな転がる石の途中なのかもしれません。



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